ミラーイメージ法
- 小林洋子ピアニスト
- 2019年9月5日
- 読了時間: 2分
前回は、医師に紹介されたリハビリの中で、私に合わなかったものを記しましたが、
本日は私に合っていたリハビリの一つをご紹介しようと思います。
私がジストニアに悩まされたのは右手です。
左手は至って健勝です。
ピアノの鍵盤左サイドに鏡を置きます。鍵盤と手が見える程度の大きさの鏡です。
鏡を見ながら左手で弾いてみる。左手なので何の問題もありません。
左サイドの鏡を見ながら左手で弾いて、それは右手で弾いていると脳に思わせる、といったリハビリです。
この方法は、当時の私にも案外効果がありました。
人によっては気持ち悪くなるようですが、これがびったりハマったのです。
次に右手で弾いたとき、先ほどの鏡越しに見た健勝な左手が弾いている感覚を、右手で弾いていることなんだと脳に送る訳です。脳を騙すという訳です。
誤作動を起こしている脳神経回路を元に戻すという考え方ではなく、
新しく神経回路を作っていく、というのがジストニア治癒に向けての正しい考え方だと教えられてきました。
おかしな話ですが、ピアニストがピアノを弾いている手元を映している画面を見た時、
気持ち悪くなるものとそうでないものが、現在もあります。
気持ち悪くなるというのは、ジストニアのイメージが蘇ってくるということです。
そのピアニストの(ジストニアではなく、単なるその人の癖で)小指が鍵盤を打っていないとき、その小指がすこし内側に巻き込んでいる場合、私の症状がだんだん悪化してくるイメージを強く持ってしまいます。
大好きな素晴らしいピアニストたちなのに、DVDや他テレビ等で見れなくなったピアニストは少なくありません。(その人の癖で、鍵盤を打っていない時の小指が内側に巻き込むピアニスト)

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