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  • 執筆者の写真yoko kobayashi

最終章vol.2

やっと80~85%治癒したと感じている(音楽家の)ジストニアについて、

このblogに記してからそろそろ2か月が経つ。


今も完治はあると感じてリハビリに変化をつけながらやっています。

でもその後20~25%が中々です。

昨日からは、久しぶりに「感覚トリック」というリハビリをやってみる。


「ピアノを今から弾く」と脳が感知した時に症状が出るので、

「今からピアノを弾くのではない」と脳をだますやり方です。

現在では手に装着する器具もあるようですが、輪ゴムを指一本とか

二本に掛けるだけで良いので、取り掛かりやすいというのはあります。


8年ほど前だったか、この「感覚トリック」を試して、確かに

嘘みたいに違和感も取れるけれど、輪ゴムを外すと元に戻ってしまうので、

あまり長くは続けなかったと記憶している。


今は、効果があるというより、リハビリ内容に変化を付け、

リハビリがマンネリ化しないようにすることを目的とし、

この「感覚トリック」を選択している。


80%も治癒すると、相当集中してやらないと、調子に乗って

先走りの感があるからだ。

引き続き、大事にやっていかないと、今までの努力が水の泡ということになる。



ジストニアと診断されてからつい半年前まで、以前はどのように弾いていたか全く思い出せなかったのに対し、80%治癒したと思える今、症状が強く出るときの感覚はしっかり

覚えている。

いつでも、2012年に戻ることは出来るという感じだ。


しかしながら、以前はこういう風に弾いていた、と今ははっきり分かってもいるので、

そう実際に弾けるようになることを目指すけれど、症状が強く出る感覚を忘れる努力も

当然ながら必要になってくる。

今、こうしてパソコンに向かっていても、その感覚や、症状が強くでている実際の映像が頭をよぎったりする。

そしてそれを振り払う、その繰り返しだ。



専門医の先生方々の考え方は二通りあって、

一つは「以前のように弾こうとするのではなく、新しく神経伝達回路を作り出す意識で」

もう一つは「以前どのように弾いていたかを意識して」



私は前者で指導されてきましたし、文献にもそう書かれていました。

そのお陰で2018年復帰できた訳ですが、

今は、後者のやり方が私にとっては正しいと感じていて、

結局、前者のやり方は、後に後者に繋がっていく、もっと乱暴な言い方をすれば、

前者と後者は同じことなんだという結論に達したのです。



要するに、疾患者は、以前の弾き方を思い出せないのですから(私の場合はそうでした)、前者でリハビリを続け、

そうすることによって少しずつ以前の弾き方を思い出していくのだと。


あくまでも私個人の考えです。

10年の時を経て私の中で出た結論です。


残りの音楽人生を、思いっきり楽しく過ごしたいと思う。

今、いくつかのプロジェクトが同時に進んでいますが、

それはただ単に「健全な心」を取り戻せたからだと思います。

再びピアノが弾けるようになってきたら、

いろんな素敵な音楽が見えてきた、そうしたらやるしかないと.......。


10年間出来なかった分も、楽しみたいと思う。



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